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 中国経済が景気の下降サイクルに入るにつれて、中国共産党(以下、中共)政府の財政収入は減少し、財政ギャップ(財政赤字)は年々上昇しています。シンクタンクの報告書によると、中共政府の財政赤字は、2025年には10.7兆元(約182兆円)に達すると予想されています。これに対し、「共同富裕(共に豊かになる)」を口実にお金を奪う「党」である中共こそが、最もお金に困っているのではないかと、一部のメディアがコメントしました。

 中国のシンクタンク、財政科学研究院が8月18日に発表した財政青書(せいしょ)『中国財政政策報告(2021年)』によると、2021年から2025年にかけて、中共政府の歳入の伸びは引き続き鈍化するといいます。しかし、財政支出(歳出)は引き続き増加し、平均財政支出の増加率は7.5%以上を維持します。改革の状況を考慮しない場合、財政赤字は今後も拡大し続け、2025年には10.7兆元(約182兆円)に達すると予測されています。

 中共の財政難に対し、劉昆財政部長(財相に相当)は昨年、中共は歳入減少の圧力に直面し、財政運営は「厳しいバランス」のままであると警告しました。

 また、楼継偉前財政部長は昨年末、「中共の財政収入総額は今後5年間は低水準のままに推移する見込みで、財政支出への圧力は依然として大きい。財政難は、目先の短期的な問題だけでなく、中期的にも非常に厳しいものになるでしょう」と発言しました。

 中共中央政府だけでなく、全国各地の地方政府も収入が支出をカバーできない資金不足に陥っています。最近出回っている統計によると、2021年上半期に942.6億元(約1.61兆円)の財政黒字を確保しているのは上海市だけで、残りの30省は赤字に陥っており、地方財政の圧力は明らかに高まっています。

 台湾の「自由財経」10日の評論記事によると、中共は最近「共同富裕」を推進し、政策を美化し続けているが、実は、最もお金が足りないのは結局「党」なのです。

(翻訳・徳永木里子)