米国の主要な左派メディアである「ニューヨーク・タイムズ」と「ワシントン・ポスト」が9日に共同で、習近平氏の新政策によって中国が大きく後退したと批判した。
記事では、上海が先月、小学校の英語期末テストを禁止し、代わりにすべての小・中学校、高等学校で「習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想」をテーマにした新しい教科書を読ませることにしたことに触れた。
記事はまた、中国共産党がイデオロギー支配と民族主義的なプロパガンダを強化していることを指摘した。これは、中国が世界の多くの地域から孤立し、政治運動が経済成長よりも優先された1950年代と1960年代の状況に戻る可能性がある取り組みだ。多くの人はこの現象を「後退」または中国の「大躍進」と呼んでいる。これは、1950年代後半に行われた災難的な工業化運動のことで、人類史上最悪の人為的飢饉を引き起こした(中国共産党はそれを大躍進と呼んでいる)。
ワシントン・ポスト紙は同日、「習近平のあらゆるものへの取り締まりが中国社会を再形成している」と題した記事を掲載した。
同記事では、米シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)のジュード・ブランシェット氏(中国政治専門家)のコメントを引用し、「これは注目すべき重要なことである。これは明らかに部門ごとの再構築ではなく、経済全体、業界、構造全体の再構築である」と指摘した。
また、来年秋に開催される第20回全国代表大会で、習近平氏が総書記の座を維持することが予想される。この動きは、数十年にわたる任期制とリーダーシップ継承のシステムを破壊することになる。勢いをつけるために、彼は「共通の富」の旗を揚げ「収入不平等の問題解決」という議題を推進し、この大規模運動を通じて、党内のトップ人事調整に先駆けて、各業界の人々に忠誠を誓ってもらうようにしている。
「誰でも感じ取れる、深刻な変革は今進行している!」と題する文章は先週、党の公式メディアに大々的に転載され、国内外で反響を呼んだ、と同記事が特別に言及した。習近平が再び文化大革命を起こそうとしているのではないかとの声が多かった。
(翻訳・藍彧)