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 中国の北京市、上海市、広州市、深セン市の4大都市の住宅ローン市場は引き続き冷え込み、銀行の住宅ローン限度額は厳しく制限され、ローン周期が延ばされた。銀行による頭金出所と融資資格に対する審査が、より厳しくなっている。

 中国政府認定の3大経済専門紙の一つである「中国証券報」8月30日の報道によると、北京市、上海市、広州市、深セン市の4大都市では、複数の国有銀行、株式銀行、商業銀行は、住宅ローンの限度額が引き締められており、融資は少なくとも半年以上待たなければならないという。

 北京のある国有銀行の個人融資担当者は「現在、融資時間と待ち時間が確実ではない。限度額は限られているため、融資できる金額は比較的に少ない。年始に申請すれば、2、3カ月でローンを組めるが、現在はより長く待つ必要がある」と述べた。

 上海のある国有銀行の個人融資担当者は「今申請したら、おそらく来年の2月か3月に融資ができ、返済方式は同額の元金を要求される。新築住宅は優先的に融資できるが、待ち時間はほぼ同じだ」と明かした。

 限度額の制限と融資時間の延長に加え、銀行は現在、頭金の出所を厳密に審査している。

 広州のある株式銀行の個人融資担当者である楊氏は「両親が贈与した資金で住宅を購入する場合でも、資金の出所を審査される必要がある。自分の所持金でなければならない。融資であれば、贈与された資金は対象外となる」と述べた。

 これについて、中国の不動産専門シンクタンク「易居研究院」のディレクターである厳躍進氏は「今後も住宅ローンの限度額の緩和があまりないであろう。現在の金融政策は引き締め傾向なため、少なくとも今は緩和の兆しや可能性はない」との見解を示した。

(翻訳・徳永木里子)