世界有数の投資家、ジョージ・ソロス氏は8月31日に、「フィナンシャル・タイムズ」紙の記事の中で、「中国共産党の習近平国家主席が民間企業を取り締まることは、市場経済を理解していないことを示しているので、外国人投資家は中国に近づかないようにしないと『粉骨砕身」になる可能性がある」と警告した。
ソロス氏によると、習近平氏は市場の仕組みや運営を全く理解しておらず、すべての中国企業を一党独裁国家の道具と見なしており、その結果、行き過ぎた中国株の売りを招いているという。
ソロス氏は米国議会に対し、中国株や中国のペーパーカンパニーを保有していることに気づいていない投資家を含め、米国の投資家を保護するために必要なツールを米国証券取引委員会(sec)に提供し、資産運用会社が株主の立場に沿った透明性の高いガバナンス構造を持つ企業のみに、投資することを明確に求めるための、党派を超えた法案の可決を呼びかけた。
金融界では、習近平の貧富の差を均等にする行政手法は野蛮であり、行政権は行政当局者の手中にあるため、「富の再分配」の対象は行政システム外にいる一部の金持ちにしか向けられないと考えている。この過程中、第3の受益者が現れがちである。「富める者を殺して富める者を助ける」という富の移転は、低所得層が有効的な支援をもらえないだけではなく、社会的な富の集中を招き、貧富の差をさらに拡させることになる。
(翻訳・吉原木子)