防衛省は8月31日、2022年度の防衛予算が5.47兆円に達し、2021年度比で2.6%増し、過去最大になったと発表した。中国共産党(以下、中共)の軍事力拡大に対応するため、新たな分野での軍事力強化を加速し、新技術の開発を促進する。
日本では1976年以降、軍事費はGDPの1%以下という制限を設けてきたが、北京は近年、経済力増大に伴い、防衛・軍事関連分野への投資が活発化している。 中共の年間防衛予算は、実質的に日本の5倍に達している。また、南シナ海、東シナ海、台湾海峡での中共軍の戦闘機や艦船の活動が、ますます頻繁かつ威圧的になっている。
防衛省が発表した最新の防衛予算案によると、来年4月1日から始まる2022年度に、最新のステルス戦闘機F-35を12機購入するために、1300億円を計上した。
台湾海峡情勢の緊迫化に対応して、自衛隊も南西諸島の防衛力を大幅に強化し、配備の空白を埋めるために、沖縄県の石垣島に警備部隊とミサイル部隊を含む570人の島嶼(とうしょ)守備隊を新設した。また、長期防衛に備える弾薬を確保するため、石垣島、宮古島、奄美大島の軍用地に、2537億円をかけて弾薬庫を増設する。
米国のアントニー・ブリンケン国務長官とロイド・オースティン国防長官は、今年3月16日、東京で茂木敏充外務大臣および岸信夫防衛大臣と「2+2」の会談を行った。会談後、日米両国は共同声明で、「日米同盟がインド太平洋地域の平和、安全、繁栄の礎であることを再確認した」と述べた。日本側は、防衛能力と同盟をさらに強化することを決意した。
(翻訳・徳永木里子)