中国江蘇省南京市で7月20日にデルタ変異株が確認された後、北京や上海を含む14の省に広がり、武漢では感染が再び拡大した。そのため、中国共産党(以下、中共)政権は国内でワクチンの予防接種を義務化した。
中共衛生健康委員会がワクチン接種は任意であると公言しているが、湖南省武岡(ぶこう)市疾病予防管理センターのスタッフは8月11日、「ワクチン接種の義務化は、中央政府から地方政府への政治的任務として、中央政府から省、省から市まで押し付け、政府の動員力を評価するための政治課題評価の役割を果たした」と暴露した。
このような高圧の下で、各地の当局者は予防接種を強化するための様々な措置を講じ、一部の都市では予防接種を受けない者は店に入れない、あるいは公職を解雇するとまで定めていた。これによって、多くの民衆に強い抵抗感が生じた。ある男子大学生は「予防接種で強い副反応が出たら、社会に報復するために人を殺す」という動画をネットに投稿した。
国民の不満が沸騰する中、PCR検査やワクチン接種の強制は、感染予防のためなのか、それとも流行に乗じて一儲けしようとしているのか、人々は疑問を持ち始めている。
「2020年の中国のGDPは前年比2.3%増で、100万億元(1700兆円)を超えた。この年のGDPのうち、PCR検査業界がどれだけ貢献したのだろうか」とウィーチャット(微信、ウェイシン)に投稿した人がいた。
あるバイオテクノロジー企業の専門家は、中共が経済的利益のために国民にワクチンの接種を強制していると考えている。「中共政府のコロナ撲滅作戦の『ゼロ・コロナ』政策や『大規模なPCR検査』には巨大な経済的利益があり、中共は自分の利益のために政策を行っている」
同専門家はまた、「中共は国民の命に関心がなく、1人死ぬごとに数万元の賠償を払うだけで済むのだ。一方、『ゼロ・コロナ』や『大規模なPCR検査』は、商業や工業の生産につながり、GDPや役人の政治的成果を生み出すことができる。それに、PCR検査は確かに大きい産業であるのだ。感染予防のコストは数千億元単位で動いているが、利益はその半分以上だ。では、誰がその利益を受けるのか。それは政府、医療業界、関連業界、特にこれらの業界を支配している中共のトップの利権者たちであろう。この政策を名目として、彼らは国民に奉仕するという看板を掲げて蓄財することができるのだ」と述べた。
(翻訳・吉原木子)