中印国境で対峙しているインド軍と中国軍の兵士(YouTube動画のスクリーンショット)

 中国共産党(以下、中共)のチベット軍事地区では、10個以上の旅団の10,000人近くの兵士がこのほど、標高4,000メートル以上の雪に覆われた高原で、「雪域使命(意訳:スノーミッション)2021」合同軍事演習を実施した。

 中共公式メディア「中国軍視網」の公式ウェイボー(微博、Weibo)は26日、演習に関する報道と写真を掲載した。「環球時報」の英語版によると、演習には15式軽戦車などの先進装備も投入され、高原での共同作戦における中共軍の戦闘能力、及び中国の国境やチベットの安定を維持する決意を示した。

 昨年6月15日、中共軍とインド軍は両国の国境が位置するガルワン渓谷で、数十年間で最も深刻な衝突が発生し、双方の兵士が少なくとも24名死亡した。それ以来、中共のチベット軍事地区では何度も実弾演習を行っている。ドイチェ・ヴェレによると、中共は公式に国名を挙げていないものの、軍事演習の対象は明確だという。

(翻訳・徳永木里子)