雲南省昆明市の爆破される「幽霊ビル」(ツイッター動画のスクリーンショット)

 中国雲南省昆明市で27日午後、15棟の「幽霊ビル」が爆破されたニュースがネット上で話題になった。

 地元メディアの報道によると、昆明市の西房不動産は2020年末、「麗陽星城A1A3A4地区」と「昆明西部地区」の不働産プロジェクトについて市場調査を実施したところ、同地区既存の住宅は現在の市場需要を満たすことができないことが判明した。また、建設工事が途中でストップして放置されたまま長期間経過し、雨水が地下の階に流れ込んで、地盤が緩んでいた。建築の外観もいくつかの品質的な欠陥があり、将来大きな災いになる可能性がある。以上のことを踏まえて、解体して、再建築することになったという。

 報道によると、15棟の高層ビルを一度に爆破することは、昆明だけでなく、全国的にも珍しいことである。

 ネットユーザーから、「小さい頃、資本主義国は牛乳を川に投げ捨てても、貧しい人々に与えないと聞いた。今、考えてみると、それは大したことではない。ビルを爆破しても、家を買えない人に与えない我々社会主義のほうがやることが凄いね」、「ビルを爆破してでも、ニラ(中国人の喩え、注1)に安く売らないの?」、「中国各地に所在する幽霊ビルは世界的奇観と言える。これは奇抜な中国の特色だ」といったコメントが寄せられた。

注1:「ニラ」という言葉には、自分たちは大企業や中国政府に摘み取られる無名の野菜にすぎず、特に米中貿易戦争が激化し、中国経済が減速する中でいいカモにされている、という自虐的な意味が込められている。

(翻訳・吉原木子)