上海浦東国際空港(MNXANL, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons)

 上海浦東国際空港貨物ターミナル(PACTL)で2021日、新たに5人の中共ウイルス感染者が確認されました。上海当局は感染拡大防止措置として、20日から同空港のグランドハンドリング、税関、航空輸送サービスを停止しました。これによって中国の経済がさらに悪化し、 世界の関連業界に打撃を与える恐れがあります。 経済学者はこの対策を「自虐的な措置だ」と指摘しています。 

 米ニュースサイト「阿波羅ネット」の25日付によると、中国メディアは、上海の航空貨物事業関係者らが、「貨物の配送と受け取り業務を停止、国際貨物路線も運休した」との通知を受け取ったと報じました。 

 また、上海浦東国際空港の貨物担当者は、今回の感染状況は深刻なため、国際貨物路線が全て運休し、国内線も80%が運休していると明かしました。 

 航空貨物代理輸送業者も、感染者が確認された場合は、貨物業務がほぼ停止状態となり、貨物ターミナルは少なくとも14日間閉鎖され、浦東空港への打撃が大きいと証言しました。 

 同空港は、貨物処理量は中国国内で1位、世界で3位となっており、閉鎖により、多くの貨物便に遅延やキャンセルが発生すると予測され、中国からの輸入に頼っている国々が影響を受けます。 

 日本経済新聞の25日付によると、日本自動車メーカー・マツダは25日、23日夜勤の一部から停止している工場の操業について、貨物便の運航再開が不透明なため、広島の本社工場と防府工場(山口県)の操業停止期間を27日まで延長すると発表しました。 

 貨物輸送業界への影響について、米物流専門誌「 Air Cargo World」によると、太平洋やアジアを経由して欧州に向かう航空貨物の価格は、8月に入ってからすでに2040%上昇しており、浦東空港が感染症の発生により警戒態勢を強化しているため、再び上昇すると予測しています。そうなりますと、物価がさらに上昇すると見込まれています。 

  この閉鎖対策について、中共の脅威をずっと受け続けている台湾人は「戦時中の経済における事前の演習だ」と更に一歩踏み込んだ予測をしました。  

 台湾のチーフエコノミストである呉嘉隆氏は24日、米紙エポックタイムズのインタビューで「この考え(閉鎖対策)のまま続けていくと、自ら経済を閉鎖し、鎖国に入るのと同じだ」と指摘しました。また、台湾国内で、「中共が戦争を始めるときの状況を事前に演習しているのではないか」との憶測が出ていると明かしました。そして、「この自虐的な経済のやり方は、戦時中の経済とほぼ同じだ」と明言しました。

(新時代Newsより転載)