スイスの免疫学者は22日、新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)の変異株の複数の特徴が組み合わさることにより、パンデミック(世界的大流行)は新たな局面を迎える。来年、デルタ株より致命的な「COVID-22」が現れる可能性があると警告した。
スイスの連邦工科大学チューリッヒ校のサイ・レディ准教授(免疫学)は、ドイツ語メディア「ブリック」紙のインタビューで、2022年にはインドのデルタ株、南アフリカのベータ株、ブラジルのガンマ株の変異が組み合わさった、Covid-19よりも危険で致命的なコロナ変異株が現れる可能性があると警告している。来年の出現が懸念されている新しい変異株を「COVID-22」と呼んでいる。
レディ氏は、「COVID-22は現在の状況よりさらに深刻になりうる」と指摘し、「一刻も早く対策を講じ、ワクチンの適応性を調整し続けなければならない」と世界に呼びかけた。
同氏はまた、最近の科学的研究によると、デルタ株のウイルス負荷が非常に高く、ワクチンを接種していない人が感染すれば、スーパー・スプレッダーになる可能性があると述べた。さらに、デルタ株の高いウイルス負荷は、予防接種の防御を突破し、それに対抗するためにより高い抗体を使用する必要がある。そこで3回目のブースター接種が必要となるのだ。ベータ株とガンマ株の両方とも免疫逃避が起きており、ワクチンの効果が低下し始めていることを意味している。これらのウイルスが結合して「COVID-22」になると、より急速に拡散して致死率が高まる可能性があるだけでなく、免疫の逃避能力もより高くなり、世界は新たなジレンマに陥るだろう。
(翻訳・徳永木里子)