カマラ・ハリス米副大統領(パブリック・ドメイン)

 米国のカマラ・ハリス副大統領は24日、シンガポールで重要な外交演説を行い、インド太平洋地域での中国共産党(以下、中共)の行動を非難した。ハリス氏は、米国はインド太平洋同盟国の主権を保護し、同地域で中共の「強制」と「威嚇」に立ち向かうことを支持すると述べた。これは、中共の世界的な影響力に対抗すると同時に、同盟国への支援を強化するというバイデン政権のコミットメントである。

 ハリス氏は、「米国は同盟国やパートナーと共に中共の脅威に立ち向かう。北京の行動は、規則に基づく国際秩序を損ない、各国の主権を脅かし続けている。北京は相変わらず威圧的で、南シナ海の大部分の領有権を主張している」と述べた。

 「東南アジアは米国の安全保障と繁栄にとって重要であり、シンガポール、東南アジア、インド太平洋地域とのパートナーシップを維持することは、米国にとって最優先事項である。米軍は20年間続いたアフガニスタンでの任務を終える準備をしており、中共のインド太平洋での野望を抑止するために焦点を移している。米国は東南アジアの同盟国やパートナーと団結して、自由で開かれたインド太平洋地域を守る。それは我々の重大な利益に符合する」

 中共を抑止するというバイデン政権の決意は、インド太平洋地域での外交を強化させたことに表れている。これに先立ち、ロイド・オースティン国防長官とウェンディ・ルース・シャーマン国務副長官は、同地域にある多くの米国の同盟国を頻繁に訪問した。アントニー・ブリンケン国務長官は、今月初めにも東南アジア諸国の政府関係者とオンライン会議を重ねた。

(翻訳・徳永木里子)