北京市に位置する史跡で、明王朝から清王朝にかけて、皇帝が天に対して祭祀を行った施設である天壇(CSIRO, CC BY 3.0 , via Wikimedia Commons)

 数年前の観光ブームにより、中国人観光客の大声での会話や傍若無人な言動が、中国人のモラル問題として、海外のメディアにも取り上げられました。

 先日行われた東京オリンピックに於いても、中国人選手とそのサポーター達の行動が再び問題視され、報道されました。

 7月24日に行われたバドミントン女子ダブルスの試合で、中国ペアが韓国ペアと対戦した際、中国選手の陳清晨(24歳)は悪口を連発し、英語で言う「Fワード」に該当する言葉を叫び続けました。彼女の甲高い叫び声は無観客の会場に響き渡り、中継を見ている視聴者にもはっきりと聞こえるほどでした。

東京オリンピックで、中国選手の陳清晨(24歳)は悪口を連発した(ツイッター動画のスクリーンショット)

 また、複数の日本人選手がTwitterやインスタグラムのDMで中国人サポーターからの総攻撃を受けました。特に卓球の水谷隼、伊藤美誠両選手、体操の橋本大輝選手らは中国のSNSでトレンド入りするほど、誹謗中傷の対象となり、「日本叩きは我が国の基本マナー」や「伊藤が泣けば、オレらは笑う」等の罵詈雑言を浴びせられました。

 このような光景は中国の外交官の振る舞いからも窺えます。

 外交官は本来自国のイメージを代表するものですが、中国の外交官らは「戦狼外交」を行い、傲慢な態度を取り、攻撃的な言葉を発し、偽のアカウントを開設してプロパガンダを拡散しました。

 2020年11月18日、米国、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、英国の外相(ファイブ・アイズ・アライアンス)は、中国共産党が香港の民主と自由を損なったことを非難する共同声明を発表しました。それに対して、翌日、中国外交部の趙立堅報道官は、「大胆にも中国の主権、安全、発展利益を損なうなら、目を突かれて失明しないよう注意しろ」と口汚い声明を発表したのです。

 2021年3月18日、米中外交トップのアラスカでの会談において、中国の外交担当トップである楊潔篪(ヤン・ジエチー)と王毅両氏は、規定の冒頭発言の時間を大幅に超えて、1時間もの間(通訳込み)、強い口調で相手らを非難しました。

米アントニー・ブリンケン国務長官、ジェイク・サリバン大統領補佐官、中国の楊潔篪共産党政治局委員と王毅外交部長(パブリック・ドメイン。王毅の写真:Cancillería del Ecuador from Ecuador, CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons)

 また、中国駐フランス大使は有名なフランス人中国問題研究者を「ごろつき」等とツイッターで罵り、フランスの政界や学界を驚かせました。

 中国はかつて世界4大文明の1つであり、礼儀の邦で、文化と技術の発祥地でした。そして、「仁、義、礼、智、信」を重んじる中国人は勤勉で勇敢で心の優しい国民だと評価されてきました。

 しかし、中国共産党の70年間の統治の下で、5000年の伝統文化が破壊され、「偽、悪、闘」という中国共産党の「党文化」が植え付けられ、中国人は次第に自らの文化のルーツを失っていきました。今の中国では、利己主義や偽善と欺瞞が蔓延し、マナーや礼儀の欠如が目立って来ています。しかし、その中に暮らしている中国人は感覚が麻痺し、その恐ろしい状況を全く感じていません。

 中国共産党による弱肉強食やジャングルの法則の教育を受けた多くの中国人は、自国の真の歴史を理解できず、善悪の区別なく、「善には善の報い、悪には悪の報い」という天理を信じず、金のため、利益のため何でもするようになりました。

 中国人は極めて危険で恐ろしい状況に置かれています。一刻も早く中国共産党を中国から排除し、真の中国の伝統文化を復帰させたいです。

(文・一心)