イギリスの国旗(パブリック・ドメイン)

 英国政府は、香港にある2つの英国ビザ申請センターの外で、中国共産党(以下、中共)の工作員が反体制派の香港人を監視するリスクを減らすために、香港人に英国へのビザをオンラインで申請するよう促していることが、17日に英国メディアによって明らかにされた。

 タイムズ紙は17日、中共の工作員が反体制派の名前や写真を中共当局に伝え、出国できないようにするのではないかとの懸念から、状況を把握した英国は地域組織と協力して申請者にオンラインでのビザ申請を促していると報じた。

 英内務省の報道官は、「BNOビザの申請プロセスは、申請者の安全を確保するための保証措置がある。また、ほとんどの申請はオンラインで行うことができ、申請者がビザ申請センターに訪れる必要はない」と述べた。

 昨年、香港版国家安全維持法が施行されて以来、香港政府による反体制派への弾圧はますます厳しくなっている。政治環境が激変する中、多くの香港人が香港から離れる考えが生じるようになった。英国政府は、香港人の英国への移住を容易にするため、今年1月31日にBNOビザの申請を正式に受け付けた。

 香港入国管理局の最近の統計データによると、昨年6月から今年の6月までの間に、香港空港から出国した香港人は10.9万人で、2020年全体の3.98万人を6万人も上回ったという。

(翻訳・吉原木子)