インドのデルタ株が世界中で猛威を振るっている中、ペルーで発生した変異ウイルス「ラムダ株」が米国で千人以上に感染し、米国の医療関係者の間で懸念が広がっている。
米CNNによると、ラムダ株(C.37系統)は昨年8月にペルーで初めて確認され、ラテンアメリカを中心とする29カ国に広がっている。今年の6月までに、アルゼンチン、チリ、エクアドルなどの南米諸国に感染が広がっていた。今春時点で、ペルーで感染した患者の8割以上が「ラムダ株」である。
日本の厚生労働省は21年8月6日、ラムダ株を国内で確認したと明らかにした。米国では現在、ラムダ株の感染者が1,060人いる。
今年6月、世界保健機関(WHO)はラムダ株を「注目すべき変異ウイルス」として位置づけた。現在、科学者たちは、ラムダ株を「懸念すべき変異ウイルス」にグレードアップすることを提案している。
サウスカロライナ大学医学部の助教授で、グローバルヘルスカウンシルの副委員長を務めるKrutika Kuppalli(音訳:クルティカ・キュポラ)氏は、現在、米国ではデルタ株が感染の83%を占めているが、医学界では「ラムダ株」の感染性や病原性についてほとんど知られていないため、特に注意が必要だと述べた。初歩的な研究によると、従来の新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)に比べて、「ラムダ株」の感染力がより強く、デルタ株の感染力と似ていることがわかった。
米国のグレゴリー・ポーランド教授によると、変異ウイルスは毎日のように現れているが、現在の状況から見ると、ラムダ株の脅威が高く、人類は不利な状況にあるとし、医学界はこのウイルスを真剣に受け止めなければならないという。
(翻訳・藍彧)