中国の全紅嬋(チュエン・ホンチャン、14歳)は5日、東京五輪・女子高飛び込みで金メダルに輝いた。全選手は中国選手団において最年少の選手である。金メダルを獲得したことで、その生い立ちが明かされた。
金メダルを獲得した全選手は一躍有名になり、ふるさとの広東省湛江市(たんこうし)で盛大にお祝いされた。7歳から飛び込みの練習を始めた全選手は、自身の生い立ちを明かした。裕福な家庭ではなく、両親は農家で貧乏な暮らしを送り、さらに母親は交通事故で体調が良くないという。全選手は「母がどんな病気をわずらったのかは知らないが、治療には大金が必要である。飛び込みの練習を続けたのは、お金を稼ぎたかったからだ」と述べた。
全選手は中国メディアの取材で、「休みの日にはずっと家にいる。お金がないから。遊園地や動物園に行ったこともない」と語った。普通の子供の日常生活は、全選手にとってとても遠い存在だった。長年飛び込みの練習を続けてきたため、髪がダメージを受け、ウニのようなトゲ頭になったになったという。
競技を終えた全選手は、「お菓子を食べたい。遊園地や動物園に行ったことがないので、行ってみたい。ただ遊びたい。UFOキャッチャーもやってみたい」と子供らしい一面を見せた。
(翻訳編集・常夏)