中共政府は7月、塾など校外教育業界への取り締まりを示唆したのち、中国の大都市である上海市の教育委員会は今月3日、「上海市小中学校2021年度課程・計画及び説明」を発表しました。
この発表では、小学校の期末テストから英語を除外し、学校は国が決めた課程に従って指導し、また、国と上海市の審査を通っていない教材を生徒に購入させてはいけないと通達しました。
取り締まりは外国企業にも及んでいるようです。米デュオリンゴの英語学習アプリはこのほど、中国の一部アプリストアから削除されました。
この厳しい取り締まりの根本的な目的は、教育関係のすべてを国が掌握することです。なぜなら中共当局は、「洗脳によい時期は子どもの時」だということをよく知っているからです。
このような取り締まりは2019年、北京市でも行われました。当時、北京は市内の民間学校の状況と行為が要件を満たしておらず、多くの安全上の問題があるとして、数多くの教育業者を廃業に追い込みました。そして同年1月、中国国務院は幼稚園の民営禁止の通達を出しました。
しかし今回、将来子どもを海外留学させようと考えている上海の保護者たちは、依然として英語の勉強を重視する模様です。
北京大学を卒業したベテランの家庭教師・張氏はRFAのインタビューで、 「上海の親の多くは子どもを海外に留学させるつもりで、やはり英語を重視する」と明かしました。しかし、上海市のやり方がもし成功すれば、全国に広める可能性を否定できないと指摘しました。
中国教育部のデータによると、2017年、中国の子どもは義務教育の英語コースのために毎年約1637億8000万元(約2.7兆円)を消費しており、上海の家庭の英語教育への投資額は常に上位にランクインしていました。
上海市民はこのまま行政側に従うのでしょうか。
(新時代Newsより転載)