鄭州市の京広路トンネル(ネット写真)

 河南省当局は2日、洪水防災対策救助の記者会見で、7月16日から8月2日12時まで、同省では302人が死亡、50人が行方不明になっていると発表した。これに対し、人々は依然として疑問を呈している。

 「河南日報」の報道によると、今回の記録的な洪水被害により302人が死亡、50人が行方不明になっているという。そのうち、鄭州市では292人が死亡、47人が行方不明。新郷市では7人が死亡、3人が行方不明。平頂山市では2人が死亡。漯(とう)河市では1人が死亡した。

 しかし、当局が公表した死者数はまだ疑問視されている。

 鄭州市地下鉄沙(さ)口路駅の追悼現場で、大量の花が供えられた。現場にいた女性が記者のインタビューに対して、「私の妹は最後尾車両の唯一の生存者である。ほとんどの人が水に流され、溺死してしまった」と語った。

 7月20日の夜、鄭州市の京広路トンネルは、貯水池の放水と連日の豪雨により、短時間で完全に水没した。大量の車両や人がトンネル内に閉じ込められ、生死不明になった。当局は7月22日から京広トンネルの水を抜き始め、トンネルに水没した車が数百台あったという。

 当局は、トンネルから300台近くの車を引き出したが、遺体は6体しか発見されなかったと発表した。しかし、インターネット上では、トンネル内での死傷者や行方不明者の数は今も諸説あり、これまでに100人から6,000人、さらには数万人が遭難したと言われている。

(翻訳・藍彧)