香港初の国家安全維持法(国安法)事件は27日に判決が下った。香港で昨年7月、抗議デモの際にバイクで警官隊に突入し、香港国家安全維持法(国安法)の「国家分裂煽動罪」などで起訴された唐英傑氏(男性、24)は、判決公判が高等法院(高裁)で開かれ、有罪判決が言い渡された。また、裁判では抗議デモのスローガン「光復香港 時代革命(香港を取り戻せ、時代の革命だ)」が香港独立(国家分裂)を意味すると司法当局が主張し、高裁判決は同主張を認めた。
唐英傑氏は昨年7月1日、「光復香港、時代革命」の旗を掲げてバイクを運転して警察官3人に突っ込んだとして、「国家分裂扇動罪」と「テロ活動罪」などで起訴され、香港初の国家安全維持法事件となった。
同事件の重要な争点の1つは、旗に書かれた「光復香港、時代革命」というスローガンが、国家を分裂する意味があるかどうかであった。裁判官は、弁護側の専門家証人の証拠では、「光復香港、時代革命」というスローガンが「香港の独立」を考えられると言及し、これは明らかに「国家分裂」の性質を持つものであると述べた。
同日の午後1時、多くの市民が傍聴しに来た。黒い服を着た男性は、「今回の事件は国家安全維持法が施行されてから初めての事件で、特に『光復香港、時代革命』というスローガンは、反送中運動の核心的なスローガンであるため、非常に重要である。彼が有罪になれば、中国共産党が望んでいる効果、つまりこの運動に関わったすべての人が有罪になるという効果が得られる」と語った。
(翻訳・吉原木子)