中国の甘粛省敦煌市では25日、巨大な砂嵐に見舞われた。砂嵐が空の向こうからやってきて、一瞬にして都市が飲み込まれた。
甘粛省敦煌市は25日の午後、砂嵐が突然やって来て、5~6分のうちに敦煌全体を覆った。同域で砂嵐が春に起きるのは珍しくないが、夏に発生するのはまれ。空の向こう側からもうもうたる砂がすごいスピードで襲ってきて、吠えるような吹きすさぶ風とともに、青々とした夏の風景と街全体を一瞬にして飲み込み、人々を不意に襲った。砂嵐の猛威と共に、高さ100メートルを超える砂壁が北から南に向かって進み、最も深刻なところで、視界が5メートル以下になったという。
敦煌市気象台は同日15時頃、砂嵐の黄色警報(注)を発令した。敦煌国家基準気候観測所で25日15時53分に観測された最小視認性は791メートルで、過去5年間で最小数値である。砂嵐の影響で敦煌市の有名な観光スポット、鳴沙山月牙泉は一時閉鎖された。
敦煌のほかにも、酒泉市のアクサイ・カザフ族自治県、粛北モンゴル族自治県、瓜州県の各県でも砂塵の天気が現れたが、敦煌市が最も深刻であった。 ネットユーザーが投稿した動画によると、25日、高さ数百メートルの砂嵐の壁が襲ってきて、現地の空は半分が砂で半分が青空の画面が現れたが、すぐに空は黄色い砂に飲み込まれ、まるで災害超大作のシーンような画面になっている。
注:中国の警戒信号のレベルは、一般的に気象災害がもたらす危害の程度、緊急度、展開状況に応じて、Ⅳ(一般)、Ⅲ(軽度)、Ⅱ(重度)、Ⅰ(特に重度)の4段階に分けられ、青、黄、オレンジ、赤の順に表示される。
(翻訳・藍彧)