ロイター通信はこのほど、記事に掲載した中国人女子重量挙げ選手の写真が、在スリランカの中国大使館に抗議された。
中国の侯志慧選手は24日、女子重量挙げ49キロ級の試合で金メダルを獲得した。また、スナッチ、クリーン&ジャーク、総合で3つの五輪記録を破った。ロイター通信社は、硬い表情で口元をへの字にしながらバーベルを持ち上げている、侯志慧選手の写真を掲載してこのニュースを報じた。一部の中国のネットユーザーは使用された写真について、ロイター通信が「中国を侮辱するためにわざと 『醜い写真』を選んだ」と非難した。
在スリランカの中国大使館は同日、公式ツイッターで、ロイターの記事をリツイートし、ロイターが競技中の多くの写真の中から「醜い表情」をした中国選手の写真を選んだのは、「彼らがいかに醜いかを示しているだけだ」と抗議した。また、「スポーツよりも政治やイデオロギーを優先し、公正なメディアと自称するなんて」と非難し、「恥知らずだ」と付け加えて罵った。
中国共産党の機関紙「環球時報」も、「西側のメディアが、写真で小細工を弄するのは初めてではない」と加勢した。
実際のところ、東京五輪期間中、中国共産党当局は対外的に「戦狼」の態度を取っていただけでなく、国内でも言論統制を強化している。ウェイボー(微博、Weibo)は25日、中国のオリンピック選手を批判するコメント35件を削除したと発表し、関係するアカウント名を公開し、ブロックや追放などの処罰を課した。
(翻訳・徳永木里子)