ここ数日、河南省鄭州市をはじめとする中国の数十の都市が集中豪雨に見舞われたため、地下鉄の浸水、ダムや河川の決壊、土石流の発生、住宅の倒壊などが相次ぎ、深刻な損害を及ぼした。中国共産党軍は21日未明、河南省洛陽市の伊河灘ダムを爆破して放水した。これは48時間で決壊した3つ目のダムである。フランスのメディアは、中国当局が建設したダムが今後も洪水に耐えられるかどうかを疑問視した。
中国メディアは、洛陽市伊川県にある伊河灘ダムで、20日に長さ約20メートルの深刻な損壊があり、いつ決壊してもおかしくないと報じた。
AFP通信によると、中国軍は第83軍の工兵・化学防御旅団を動員し、21日の午前に2回ダムを爆破したという。
ロイター通信は20日、河南省の少なくとも31の大・中規模のダムの水位が警戒水位を超えたと報じた。放水するかどうか、いつ放水するかは、現地のメディアや人々にとって焦点の一つとなっている。
内モンゴル自治区フルンボイル市モリンダワ・ダウール族自治旗では18日に大雨が降り、上流にある永安ダムと新発ダムという2つのダムが決壊した。洪水は同自治旗にある国道G111を流し、22の橋を破壊した。道路が冠水し、村や畑が一面の水の海となった。
AFP通信は、中国の広大な水路管理体制は、すべての洪水を制御するにはまだ不十分で、数十年前に建設されたダムが今後も洪水に耐えられるかどうかが疑問であると指摘した。
(翻訳・徳永木里子)