訪日中のベン・ウォレス英国防相は20日、岸防衛大臣との日英防衛相会談で、哨戒艦2隻をインド太平洋地域に常駐させる考えを示した。
両大臣は防衛省で会談した後、共同記者会見を開いた。ウォレス氏は、「哨戒艦2隻」をインド太平洋地域に永久的に展開し、居留民引き揚げ訓練と対テロ作戦訓練を受けた、海兵隊メンバーで構成される「沿岸即応部隊」を置くと述べた。
両大臣は、日本に向けて航行を続けている英空母打撃群との共同訓練や、訪日の認識を確かめた。同時に、中国共産党(以下、中共)政権の東シナ海や南シナ海における力づくの一方的な現状打破の試みに、強く反対するとの意思を改めて表明。さらに、共有する基本的な価値観を守るために、日英がともに立ち向かう必要があるという認識で一致した。
「クイーン・エリザベス」を中核とする空母打撃群は5月22日から、7か月にわたる世界航行をスタートし、シンガポールや韓国に寄港した後、9月に日本に到着する予定。地中海、インド洋を経過し、航続距離は4万8000キロメートルに及ぶ。今回の航海は、南シナ海で米軍と一緒に「自由航行」するほか、日本自衛隊との交流や共同演習などが主な任務の一つである。
英国空母打撃群は、空母「クイーン・エリザベス」の他、米海軍の駆逐艦1隻、蘭海軍フリゲート艦1隻を含む水上艦8隻と潜水艦1隻、NATO諸国海軍も含まれる混成艦隊で編成される。空母「クイーン・エリザベス」に搭載されるSTOVLタイプ(短距離離陸・垂直着陸)戦闘機「F-35B」の18機のうち、10機は米海兵隊所属である。
(翻訳・常夏)