河南省ではこのほど特大豪雨に見舞われ、省都の鄭州市では甚大な被害となった。地下鉄が浸水し、閉じこめられた乗客に多くの死傷者が出た。生き残った乗客によると、車内に流れ込んだ水は首と同じぐらいの高さで、車内の酸素が著しく不足していた。なかなか救助されずにいた乗客は相次いで、携帯で家族に遺言を残したという。
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中国メディアによると、19日から、河南省の中部で大雨が降り始めた。元々降雨の中心地域ではなかった鄭州市も珍しく豪雨に見舞われた。20日昼、市内が浸水し、排水設備が整っていなかったため、大量の水が地下鉄に流れ込み、満員電車が浸水した。
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20日夜、地下鉄内の動画がネット上で拡散され、注目を集めた。地下鉄5号線の車内にいた乗客によると、車内は酸素不足で、低血糖の症状が表れた人、激しい呼吸、吐き気を催す人が続出した。子供や妊婦、高齢者が水に長時間浸かっていたため、体力が衰え、体調を崩し始めた。また、家族に電話をかけ、口座の暗証番号、死後のことを伝える乗客がおり、他の乗客も相次いで家族と連絡を取り始めた。同乗客は「本当に怖かった。車内の水位が頭を越えた時には、もうここから出られない心の準備ができていた」と当時の状況を振り返った。
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郑州🆘🆘 pic.twitter.com/KOBSsvUlSJ
— Howardjeffrey520 (@Howardjeffrey52) July 20, 2021
(Weiboより)
同乗客は連絡を取りたかった人は多いが、「お母さん、もうだめだかもしれない。ちょっと怖い」と母親にしか連絡しなかったという。電話の向こうの母親が何を言っていたのかよく聞き取れなかったとのこと。午後6時から8時半までの2時間、心が限界状態になっていたが、その後、酸欠で気を失ったと述べた。
その後、母親からの電話で意識を取り戻したという。救助隊員もようやく駆けつけて、電車の屋根から窓ガラスを叩き壊して空気を入れ、やっと一部の乗客が呼吸できた。
中国のネットユーザーによると、鄭州市地下鉄の復数の路線で21日、深刻な浸水状況が発生した。ネットユーザーの情報によると、当時少なくとも400から500人が10時間以上閉じ込められていた。(ツイッター動画のスクリーンショット)
鄭州市当局は21日、地下鉄5号線の浸水事故で計12人が死亡し、5人が負傷したと報告したが、死傷者数の信ぴょう性が疑われている。
(翻訳・吉原木子)