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 中国共産党(以下、中共)当局は20日、「1000年に1度」の豪雨に見舞われる河南省鄭州市の水害を「自然災害」と称しました。しかし、鄭州市の上流に位置する常荘ダムが20日午前に放水をしたという情報もありました。鄭州水害の本当の原因は、単なる豪雨ではなく、放水である可能性が極めて高いです。

 中国河南省ではこのほど、大雨が降り続き、省の多くの地域で洪水が起き、人が洪水に流されたというニュースはネット上で相次いでいます。特に、鄭州市内は、水が腰までに達し、最も深いところは水深2メートルを越え、多くの住民が水に流され、多くの死者や行方不明者が出るなど、麻痺状態に陥りました。

 鄭州市当局は、20日の雨が1000年に1度の雨だと称しました。しかし、1975年8月7日、河南省では1,005ミリメートルの最大雨量を記録しました。当時、板橋ダム、石漫灘ダムの2基の大型ダムと数十基の中小型ダムが数時間の内に次々と決壊し、推定死亡者数は10万人でした。一方、19日午後8時から20日午後8時まで、鄭州市の一日あたりの降雨量は552.5ミリメートルで、1975年8月7日の降雨量の半分に過ぎません。中共当局は、明らかに嘘をついています。

 豪雨が原因でなければ、今回の洪水はどこからきたのでしょうか。

 中国のネットユーザーは21日午前1時に、微博(ウェイボー、Weibo)に投稿しました。鄭州市の上流にある常荘ダムが20日、大雨に見舞われたため、市当局は20日午前10時30分、常荘ダムの下流への放水を開始することを決定しました。放水後、同日午後9時34分、常荘ダムの水位は130.54メートルまで下がり、同日の最高水位より70センチメートルも下がったそうです。

 特に注意すべきなのは、鄭州市に水害が発生した後、中国公式メディア『人民日報』が20日午後10時30分に、常荘ダムの水位が上昇し続けたため、20日夜に放水をしたと報じました。『人民日報』が放水のタイミングに嘘をついたことは明らかです。

 この情報はネット上で話題となりました。ネットユーザーは次々とコメントを残しました。

 「鄭州の洪水は常荘ダムの放水と関連するかもしれない。大量に放水してからはじめて疎開の通達?間に合うはずは、なくない?」

 「中共がまたひっそり放水?鄭州の住民にも事前通知なし?『天災』と称して責任転嫁をして、国から賠償金を払わずに済むのが狙いだったのか」

 「あの洪水の流れの速さを見ればわかるけど、雨だけではあの速さにはなれない。絶対に蓄積されたダムの水が放水されたからだ」

 資料から見ると、常荘ダムは鄭州市区から2キロメートルしか離れていません。そして標高から見ると、ダムは市中心部の地面より数十メートルも高い位置にあります。常荘ダムが何かありましたら、その下流に位置する鄭州市には必ず影響を与えてしまいます。

(看中国記者・文儷/翻訳・吉原木子)