中華民国の呉釗燮外交部長(外相に相当)は20日、リトアニアの首都ヴィリニュスに「在リトアニア台湾代表処」を近日中に開設すると発表した。米国在台湾協会(AIT)は、お祝いの言葉と肯定の評価を表明した。
呉氏は20日午前の記者会見で、リトアニア政府との慎重な交渉の結果、台湾は「駐リトアニア台湾代表処」の名称で代表機関を設置することになったと発表した。正式な設置時期については準備作業が現在本格化しており、正確な時期がわかり次第発表すると述べた。
呉氏はまた、ヨーロッパで「台湾」という呼称で設置された「代表処」は、2003年のスロバキア以来18年ぶりだと述べた。ヨーロッパとの実質的な外交関係の拡大を目指す台湾の決意と、その成果を十分に示すものであると言及した。中国の外交パートナーである国に設置される、初めての「台湾代表処」となると言われた。
これを対し、AITは同日、英語と中国語で声明を発表した。「米国は、リトアニアの台湾代表処の設立を肯定している。すべての国が、先進的な民主主義国家であり、主要な経済大国であり、世界における善良な力である台湾と、より緊密な関係を築き、協力を深める自由を享受すべきだ」という。
同日、中華民国の民進党立法委員である王定宇氏は、フェースブックでコメントを投稿した。「リトアニアは過去にソ連の支配を経験し、共産主義政権からの最も直接的な脅威に直面したことがある。民主主義と自由の制度を守るための最前線に立ち続ける台湾を、支持するのが当然だ。今回、同じ経験を持つ両国は、共に協力する機会を作った」と述べた。
(翻訳・徳永木里子)