中国農業農村部の畜産獣医局の辛国昌氏(2級巡視員)は20日、中国では毒性が弱く、潜伏期間が長く、短期的な発見が困難な新型のアフリカ豚熱が出現していると述べた。中国におけるアフリカ豚熱の予防と制御の現状は「まだ非常に複雑だ」という。
中央通信社の報道によると、辛氏は同日、農業農村部の記者会見で「中国では今年に入ってから、8つの省で11件のアフリカ豚熱の発生が確認され、合計2216頭の豚が殺処分された」と述べた。
同氏はまた、アフリカ豚熱の予防と制御の状況が依然として非常に複雑である理由として、アフリカ豚熱ウイルスがすでに中国で繁殖しており、ウイルスは非常に粘り強く、比較的広い範囲を汚染しており、これまでにすべての省や地域で発生していること、また、ウイルスは屠殺や輸送などの部分でも検出されていることを指摘した。
辛氏は「現在、中国の基礎的な防疫体制はまだ不十分であり、動物の防疫・検疫体制を整えることは難しく、感染再拡大(リバウンド)のリスクは依然としてある」と認めた。
情報筋によると、今年の初めに中国の北部と北東部で、新型のアフリカ豚熱が発生したとのこと。
(翻訳・吉原木子)