国際連合食糧農業機関(FAO)(Scopritore, CC BY-SA 3.0 , via Wikimedia Commons)

 中国公式メディアは19日、中国は18年連続の「豊作」だと報じた。しかし、中国上半期のデータによると、北京当局は大量の穀物を輸入していた。国際連合食糧農業機関(FAO)は、干ばつ、食料安全保障問題などの要素で人道的危機が引き起こされると警鐘を鳴らした。

 国連食糧農業機関、国際連合世界食糧計画など多くの国際機関が合同で発表した最新報告によると、2020年には世界で7.2億から8.11億人が飢餓に苦しんでおり、グローバルの食料安全保障問題が懸念されている。昨年より、世界の主要農作物の価格が値上がりする一方だ。これに加えて、深刻な人道的危機が引き起こされかねない。

 新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)の感染拡大がグローバル食料チェーンにダメージを与えている。世界の主要な穀物産地であるアメリカとブラジルでは今年、深刻な干ばつに見舞われた。これにより食料価格が高騰し、複数国の消費者の生活に影響を及ぼし続けている。

 中国税関のデータによると、中国で主要な穀物の輸入が激増している。つまり、中国は国際市場から穀物を爆買いしている。国際食料価格から見て、ここ一年値上がり続けており、中国当局はコストを惜しまずに大量輸入していると言える。

 同データでは、2020年の穀物純輸入量は1.39億トンで、昨年より29.9%も伸びた。中国税関が今年5月7日に公開したデータによると、第1四半期の穀物輸入量は5,079万トンで、前年同期比57.8%も伸び、伸び率が2020年を上回った。このまま続くと、中国は年末までに世界の半分の穀物を買い込むことになる。

(翻訳・北条)