(イメージ / Pixabay CC0 1.0)

 女性によく見られる疾患・乳がん。しかしその症状がはっきりしないことが多いため、放置されたまま悪化していく事が非常に多いのです。ところが、アメリカのある女性は幸いにも、飼い猫の異常な行動がきっかけで、検査を受けて三期目の乳がんを発見し、命の危機から救われました。

 アメリカのミネソタ州のセントポール市に住む35歳の女性ケイト・キング・スクリビンス(Kate King-Scribbins)さんと夫のアンディ(Andy)さんは、2匹の猫と2匹の犬を飼っています。その中の猫の一匹はオギー(Oggy)といいます。

 ケイトさんによると、オギーは普段、ケイトさんの懐に寄り添うのが好きだったそうです。ところが、ある時から、オギーはおかしいと思うほどにいつもより積極的になり、とにかくケイトさんの懐に入ってくるようになりました。数ヶ月間、オギーはずっとケイトさんの胸、特に左側の胸に寄り添っていました。

 ケイトさんはオギーを別のところに動かせようと試してみましたが、オギーはまったく動かず、ケイトさんの左胸の位置から頑として離れようとしませんでした。

 オギーの異常な行動がケイトさんの警戒を引き起こしました。ケイトさんはふと、乳ガン検診を受けようと思いました。検査結果は衝撃的で、三期目乳がんを罹ったと診断されました。

 ケイトさんが科学療法による抗がん治療を受け始めても、オギーは相変わらずケイトさんの左胸から離れませんでした。ところが不思議なことに、ケイトさんが胸部の悪性腫瘍が切除された後、左胸を「占拠」しようとしなくなりました。オギーが腫瘍切除前懐に寄り添っていたのは、体内の病巣が酷くなっていることを知らせるためであったのだと、ケイトさんは確信しました。

 苦しい科学療法を経て、ケイトさんは近頃、仕事に復帰できるようになりました。

 実はオギーは、ケイトさんが二十歳の時に死の淵から救った野良猫です。あれから15年、ケイトさんに命を救われたオギーは、今回この一件でケイトさんの命を救いました。これは野良猫だったオギーの恩返しであると、ケイトさんはしみじみ思うのでした。

(翻訳・清瑩)