エルドアン大統領(President.az, CC BY 4.0 , via Wikimedia Commons)

 中国共産党(以下、中共)による新疆ウイグル自治区のウイグル人への人権侵害は、国際的な批判を浴びている。トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は13日、習近平総書記と通話した。トルコ側は声明の中で、エルドアン氏はウイグル人の人権問題について習氏に質問したとともに、トルコの要求を表明したと明らかにしたが、中共側は声明の中でそれについて一言も触れなかった。

 トルコ大統領府の声明によると、エルドアン氏と習氏が電話会談で2国間および地域の問題について話し合い、エルドアン氏は「ウイグル人が中国の一般国民と同じように繁栄と平和の中で暮らせることは、トルコにとって極めて重要だ」と強調した。

 ドイチェ・ヴェレの報道によると、現在、約5万人のウイグル人が新疆ウイグル自治区からトルコに亡命しており、トルコは長い間、ウイグル人の人権を擁護してきた。しかし、ウイグル人権侵害に対する国際的な批判が高まっている昨今、トルコの発言を聞くのは難しくなった。

 トルコが中国との経済関係を発展させようとし、同時に新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)が蔓延している中で、中国製ワクチンを必要とするため、ウイグル問題に関してアンカラは最近沈黙していると指摘する人もいる。

(翻訳・徳永木里子)