最近、日本は台湾との結びつきを強めつつあり、台湾を支持する発言が相次いでいる。中山泰秀防衛副大臣が6月28日、台湾を「民主主義国家」と発言したことをめぐり、中国外務省から申し入れがあったことが明らかになった。米国のメディアは、日本の台湾支持の原動力は、習近平氏だと考えている。
中山副大臣は6月28日、米国のシンクタンクであるハドソン研究所の講演で、「中国による台湾への圧力に対して目を覚まし、民主主義国家である台湾を守る必要がある」との見解を示した。
中山氏の台湾「国家」発言を巡り、北京当局が強く反発した。中国外交部の汪文斌報道官は6月29日、日本が台湾を国として扱っていることは、日中共同声明など4つの政治条約の原則に著しく違反していると指摘し、日本政府としての立場を明確にすることを求めた。
台湾を「国家」と呼ぶことは最近、日本の政治家の発言で何度もあった。茂木敏充外務大臣は、6月3日の国会で台湾へのワクチン無償提供に関する質問に答えた際、「台湾の国内」と述べた。わずか十数秒のスピーチの間に、2回台湾を「国」と呼んだ。
また、菅義偉首相は6月9日、東京オリンピックの準備と防疫対策に関する国会審議の中で、台湾、オーストラリア、ニュージーランドを挙げ、「3国は強い私権制限を行っている」と述べた。立憲民主党の枝野幸男代表も、討論会で台湾は感染拡大を抑えることに「成功している国」だと発言した。
ボイス・オブ・アメリカ(VOA)6月29日の報道によると、日本と台湾は密接な関係にあるが、日本の政府関係者は何年も前から「一つの中国」政策を厳格に守っている。近年、中国共産党の台湾を統一する野心が高まる中、台湾への挑発行為が激増した。これにともなって日本の台湾に対する見方も変わってきた。国際情勢の全体的な変化を考慮すると、習近平氏の台湾に対する軍事行為は、国際社会の対台湾政策を変化させた最大の要因だと、アナリストは分析した。
(翻訳・徳永木里子)