イスラエル政府は25日、新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)の新規感染者の約9割がインド型の新変異株「デルタ」によるもので、感染者の半数近くがワクチンの2回接種を終えたと発表した。
イスラエルのワクチン接種率は世界トップ3に入る国である。統計によると、イスラエル930万人のうち、60.7%が1回目のワクチン接種を終え、56.9%が2回接種を終えたという。
しかし、米ニュースサイト「ビジネスインサイダー」と「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙の報道によると、イスラエルの保健相のチェジー・レビ氏は40%から50%の感染者がすでにワクチンを接種したと明らかにした。
イスラエル政府のコロナウイルス専門家チーム責任者のラン・バリサー氏も、「デルタの侵入は(イスラエルの通常生活への)移行の状況を変えた」と述べた。その結果、同国は再び封鎖措置を実施する可能性がある。
ロイター通信によると、イスラエル保健省は25日、家庭を除くすべての屋内でのマスク着用を再び義務付けたほか、大規模な屋外集会に参加する際にもマスクを着用するよう呼びかけたという。
米国疾病管理センター(CDC)も最近、ミズーリ州グリーン郡で新規感染者の9割がデルタに関連していると発表した。CDCのロシェル・ワレンスキー所長は18日、デルタは、アメリカで感染拡大の主要株になる可能性が高いと述べた。
また、欧州疾病予防管理センター(ECDC)のアンドレア・アモン所長は、23日のブリーフィングで、「現在既存の科学的証拠によれば、デルタは拡散している他の変異ウイルスよりも感染力が強く、8月末までに、欧州で拡散している新型コロナウイルスの9割を、デルタが占めるだろう」と述べた。
インドで発見された変異ウイルスのデルタ(b .1.617.2)は現在、世界92ヵ国に広がっている。世界保健機関(WHO)は19日、感染力が強化されたデルタ変異株が、世界的に広がっている主要株になりつつあると警告した。
(翻訳・吉原木子)