角度を変えれば、予想しなかった面を発見するかもしれません。崖から海を俯瞰するのとおなじである。(イメージ / Pixabay CC0 1.0)

 友達一家が旅行に来ました。彼らは内陸に住んでいるので、海をほとんど見たことがなく、海に憧れていました。

 私たちは最初に砂浜で遊びました。砂は柔らかく、太陽が暖かく照っていました。子供たちはバケツやスコップを持って遊びました。砂浜に一時間滞在する計画でしたが、子供たちが砂で楽しそうに遊んでいるのを見て、友達は次の景色はどんな様子なのかと聞きました。

 とはいうものの、次の景色はやはり海です。そして、同じ海を高い所から見ようと考えていました。同じ海ですが、角度が違います。友達が聞くと、やはり子供たちに浜辺で思い存分遊ばせましょうと決めました。こうして、子供たちが疲れるまで思い存分遊ばせました。

 私は時計を見て、まだ次の景色を見る時間があるから、友達を連れて行きました。ここは高い山の上です。先の砂辺と違って、ここには硬い岩しかありません。荒波が岸壁に打ち付け、大きな音を立てていました。友達は最初、同じ海だから行っても行かなくてもいいと思いました。しかし、車を止めて降りたとき、友達は地平線まで広がる広大な海を見て、思わず感動してしまいました。

 砂浜で海を見る時、視線を遮るものはなにもないため遠くまで見えます。しかし山から海を眺めると、砂浜よりも遠くまで見渡せることに気付きました。友達はその景色を大いに気に入り、素晴らしい景色を楽しみました。そして空と海、そして夕日の写真を撮りました。

 同じ海ですが、角度が違うと全く違うものに見えます。大千世界は神秘に満ち溢れています。目の前に広がる天地はもう見飽きたと思っていても、角度を変えれば予想しなかった面を発見するかもしれません。それはまるで山から海を俯瞰するのと同じことのように思えます。

(翻訳・時葦瑩)