中国共産党(以下、中共)の謝鋒副外相は12日、北米、オセアニア、中南米、カリブ海の各国の特使や代理大使などが集まる端午の節句を祝うイベントで、「中共はもう一つのソ共(ソ連共産党)ではない」と揚言した。中国の「和平演変」を期待する西側諸国へのサブテキストだと見なされた。
中共外交部の公式サイトによると、謝鋒は12日に行われたイベントで、「中国の政党制度は、多党制でも二党制でもなく、また一党制でもない。中共の指導の下で多党協力・政治協商を行う新たな政党制度である」と宣言した。「中共は、世界のブルジョア政党とは異なるだけでなく、世界の他の国の共産党とも同じではない。中共はもう一つのソ共ではない」とも強調した。
ラジオ・フリー・アジアの15日の報道は、台北医学大学教養課程センターの張国成教授の言葉を引用した。「中共の論理はこうだ。世界中が中共を好きになるのが一番。気に入らないのも当然のこと。しかし、中共を嫌うけど、中共を必要とし、中共を恐れること。これが最も望まれるパターンだ。そして「中共はソ共と違う」という重要なメッセージを世界に発信することに意味がある」と張教授は述べた。
「(中共)がソ共のように崩壊しない。欧米諸国や海外の民主化運動の人たちは、私たち(中共)が「和平演変」させられ、ソ共のように崩壊することを望んでいるようだが、そんなことは無駄だと、謝鋒は世界に警告した」と張教授が説明した。
習近平は、ソ連の崩壊について「男らしいものは一人もいない」とコメントした。ボイス・オブ・アメリカの以前の報道によると、習近平は2013年1月、中共中央委員会のメンバーとサブメンバーで企画された「第18回全国代表大会の精神を学び、実行するためのセミナー」で、「ソ連崩壊の歴史的教訓」について語った際、旧ソ連はスターリンとの決別が「歴史的ニヒリズムだ」と述べ、スターリンを公開的に擁護していた。
中共の指導者たちは、中共政権が中国国民に対する殺害の罪をよく知っており、政権が崩壊すれば、国民の非難とけん責にあうことを恐れるため、習近平はいつまでも政治的権利をしっかり握りたいと分析されている。
(翻訳・徳永木里子)