イメージ:cassis / PIXTA(ピクスタ)

 ランド・ポール米上院議員はこのほど、「米国のウイルス学者ラルフ・バリック(Ralph Baric)博士は、何年も前から武漢ウイルス研究所の石正麗博士と共同研究を行い、ウイルスの作り方についての発見を共有してきた。この機能獲得研究は米国立衛生研究所(NIH)から資金提供を受けている」と指摘しました。

 バリック博士は2015年、中国科学院主催のセミナーに出席し、「ウイルスの機能獲得(GOF)研究」について、中国人民解放軍と武漢ウイルス研究所の研究者たちと意見交換していました。

 バリック博士は米ノースカロライナ大学の教授であり、GOFの主要な提唱者の1人でもあり、「コロナウイルス学研究のレジェンド」と呼ばれています。バリック博士は武漢ウイルス研究所のコウモリコロナウイルス研究のトップである石正麗博士に「長年の協力者」だと感謝されています。

 武漢ウイルス研究所は 中国科学院(CAS)に所属しています。 CASは中国の最高研究機関で、国務院の直属事業単位です。

 米メディア「The National Pulse」の17日の記事によると、バリック博士たちは2015年9月29~30日に北京で開催された「第34回北京生命科学フォーラム-新興感染症、研究所の安全性および世界的な健康安全問題に関するセミナー」に参加し、「機能獲得」研究について、研究者らと議論しました。セミナーには武漢ウイルス研究所のハイレベルな研究者に加えて、中共の最高軍事医学研究機関である「中国解放軍軍事医学研究院」からも2人が参加しました。

 同セミナーでバリック博士らは、「MERS(中東呼吸器症候群、MERSコロナウイルスによる感染症):遺伝子システムとモデル」について、武漢の「コウモリ女」とよばれている石正麗博士 は「ヒトの病気に関連するコウモリのコロナウイルス」について、それぞれ講演を行いました。そして、翌日には「機能獲得研究」の講演がありました。

 セミナーの主催者・中国科学院(CAS)は、科学ジャーナル「Nature」に発表した声明で、中共に支配されていることを自ら明かしました。

 同声明で「CASは政府から独立して運営されているわけではない」と主張し、そして「CASの設立と発展は、すべて中央政府の知恵と支援の上に成り立っている」と強調しました。さらに「過去40年間、収入の半分は中央政府の投資から直接得ており、残りは競争的資金や技術移転から得ている。CASの発展は、中央政府の資金と支援なしにはありえない」と再度強調しました。

 米厚生省は現在、NIHの助成金プログラムの管理・監督について調査を始めています。

(新時代Newsより転載)