ロケットの残骸(ツイッター動画のスクリーンショット)

 中国の運搬ロケット「長征2号F遥12」 は17日午前、北西部・甘粛省の酒泉衛星発射センターから、有人宇宙船「神舟12号」の打ち上げに成功した。当局は残骸の予測を誤って、一部が人口密集地に落下した。

 ロケットの最先端部に位置し、宇宙船を保護する役割を果たす「フェアリング」の残骸が、陝西省楡林市に落下することを予測した当局は、事前に現地で交通規制を行っていた。しかし、分離したフェアリングは20キロ以上離れた場所に落下し、うち片方は人口密集地に落下した。

 中国公式メディアの報道によると、同日7時10分から10時30分まで、ロケットの残骸の落下地と予測される地域のすべてに交通規制がかかった。しかし、実際の落下地点は交通規制区域から20~60キロ離れ、人口密集地である檸条塔工業団地に一部の残骸が落下したという。

 ネットユーザーが投稿した動画から、空から落ちてくる巨大なフェアリングが見え、撮影者(男性)が「ほら、落ちている」と叫ぶ声が聞こえる。ネットユーザーによると、1つは陝西省石炭会社内に落下し、もう1つは山に落ちた。石炭会社内に勤めている多くの従業員が、落下現場を見に行った。

(翻訳・徳永木里子)