米ニュースサイト「阿波羅ネット」の報道によると、香港警察は17日午前、香港のメディアグループ「壱伝媒(ネクスト・デジタル)」の最高経営責任者(CEO) 張剣虹氏 と最高執行責任者(COO)周達権氏、およびその傘下にある「リンゴ日報」(中国語:蘋果日報)の副社長など上層幹部5人を逮捕しました。
香港警察の発表によると、5人は香港国安法の第29条「外国勢力との結託による国家安全危害共謀」の疑いがあるといいます。
国安法に基づいて昨年7月1日に成立した香港警察国家安全処の記者会見によると、リンゴ日報は2019年~現在まで、香港・中共を制裁するように外国に呼びかける記事30本あまりを掲載しました。当局はこれが陰謀の焦点であったことを示す強力な証拠であると考え、記事の内容や方向性については上司、出版社、編集者に責任があり、さらに逮捕者が出る可能性も否定できないと強調しました。また、17日朝6時、500人あまりの警察を出動させ、リンゴ日報の本社ビルなどを捜索し、国安法に基づき、リンゴ日報関連の印刷会社など3社の資産のうち合計1800万香港ドル(約2億5700万円)を凍結すると明らかにしました。
リンゴ日報は香港自治政府や中共を繰り返し批判し、市民の支持を得ており、現在、香港大紀元とともに、中共の影響を受けていない数少ない香港のメディアとなっています。リンゴ日報の創設者で、民主活動家の黎智英氏(73)は昨年12月2日夜に逮捕され、今年4月、国安法違反で、禁錮刑1年2月を言い渡されました。
国安法の施行以来、これまでに活動家や民主派議員など100人近くが起訴されています。
(新時代Newsより転載)