イスラエル首相ナフタリ・ベネット氏(The Israel Project, CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons)

 イスラエル議会は13日、60対59(棄権1)で新政権が成立し、右派のリーダーであるナフタリ・ベネット氏(49)が首相に就任することになった。アラブ系政党が内閣に就任するのは史上初である。これで、イスラエル任期最長の指導者であるネタニヤフ氏(71)の12年間の政権が終った。
新政権では極右政党「ヤミナ」党首のベネット氏(49歳、元国防相、ハイテク企業家)がまず2年、首相を務めた後、連立協議を主導した中道「イェシュアティド」党首のラピド氏(57歳、元テレビキャスター、財務相)と交代する。

 報道によると、イスラエルは3月23日に4回目の総選挙を行ったが、ネタニヤフ氏が率いる右派与党(リクード)もその同盟国も、あるいは反対派(野党)のいずれも、議会で過半数の議席を確保することができなかったという。ネタニヤフ氏が十分な支持を得られなかったため、新政権の樹立権は野党の手に渡った。

 政治アナリストは、賄賂や詐欺、背信などの容疑で起訴されているネタニヤフ氏が退陣すれば、重い実刑判決に直面する恐れがあるため、新政権発足前の最後の瞬間まで、政治生命を維持するために全力で戦わなければならないとの見方が一般的である。

(翻訳・吉原木子)