中国の臓器移植産業の拠点地(YouTube / Screenshot)

 米メディアEpoch Timesの報道によると、米テキサス州のグレッグ・アボット知事は7日、州両院を通過した中国で行われている臓器収奪を非難する決議に署名しました。同決議は 「TX SCR3」と呼ばれ、その目的は、州民が知らないうちに中国で行われている良心の囚人の生体から強制的に臓器を収奪する殺人に巻き込まれないように、医療界がそのリスクを州民に伝えることを奨励することです。また、米国議会と大統領に対し、臓器狩りを行った責任者を起訴し、米国への入国を禁止するとともに、米国の医療機関や製薬会社が、臓器狩りに関与した中国の同業者と協力することを禁止する措置を要請しました。

 日本臓器移植ネットワークによると、移植を受けた人の平均的な待機の期間として、心臓は約3年、肝臓は約1年、肺は約2年半となっています。しかし、中国ではドナーが数日で見つかり2週間以内に臓器移植を終えることができるそうです。そのため、世界各地から毎年数千人の末期患者が移植のために中国を訪れています。

 2006年、中国で法輪功の愛好者の生体から臓器が収奪されていることが米国で暴露されてから、国際組織は様々な調査を行い、臓器狩りは中国で確かに存在していると結論付けました。そしてカナダや台湾などが、中国での臓器移植を禁止するような法律を作りました。

 中国はこの20年あまり、移植大国へと急速に成長しました。その成長時期は中共が法輪功の愛好者を厳しく取りしまる時期と同じです。法輪功は約22年前の1999年7月に弾圧され始め、現在もなお続いています。当時、中国当局によると、愛好者は共産党員よりも多く、7000万~1億人いたそうです。弾圧された主な原因は、法輪功が唱える「真・善・忍」という価値観が中共の「嘘・暴力・怒り」の本質と対立しているため、中共が認めず、全国で厳しく弾圧しました。

 ラジオ・フリー・アジアは2019年、「法輪功の20年」特集で、法輪功の愛好者は中国で迫害の反対運動を絶えず行っており、その勢いが中国から世界へと発展したと報じました。その報道の中で、カナダ国務省でアジア太平洋担当大臣を務め、『血まみれの臓器狩り』の編集者でもあるデ-ビッド・キルガー (David Kilgour)氏は、「法輪功問題は転換期にある。国際社会は、中国における法輪功への迫害と弾圧に対する懸念を強めている。 今後、中共政権は、人権を著しく侵害しているとして、ますます厳しい批判にさらされることになるだろう」と推測しました。

(新時代Newsより転載)