3月3日のビデオ会議で講演するバイデン米大統領(ホワイトハウス動画のスクリーンショット)

 バイデン米大統領は3日、米国が投資や技術取引を禁じる中国企業のブラックリストを拡大する大統領令に署名し、リストに載る企業を59社に増やした。今回の大統領令は、バイデン政権がトランプ政権時代の投資禁止令を見直し、修正したものである。

 同大統領令により、米国人はブラックリストに掲載された企業に投資することができなくなる。8月2日に発効し、60日間の猶予期間が設けられている。すでにこれらの企業に投資している米国人は、1年以内に直接または各方法で資金を撤回することができる。

 ホワイトハウスはプレスリリースで「この大統領令は、米国と同盟国の安全保障や民主主義価値を損なう中国企業への米国からの投資を、直接的広範囲に禁止することを可能にしたものだ」と述べた。

 ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、今回の新たな動きは、バイデン政権がトランプ政権の中国に対する厳しい政策の一部を継続する意思があることを示しているとの見解を示した。バイデン政権は、中国に対する関税などの貿易措置を含め、トランプ政権時代の対中政策の広範な見直しを行っている。

 今回の投資禁止令はバイデン政権による、これまでの北京に対する最大の動きのひとつである。バイデン政権はこれまでも、人権や信仰に関わる違反行為で複数の中国共産党幹部を制裁してきた。

(翻訳・徳永木里子)