中国共産党(以下、中共)が一人っ子政策を長年続けてきた結果、中国の出生数は年々激減した。加えて深刻な高齢化が進んみ、社会問題の深刻さに気付いた中共当局はまた新たな政策を打ち出した。5月31日、習近平総書記(国家主席)は政治局会議を開き、「三人っ子政策の実施」を発表した。
同発表は大きな反響を巻き起こした。中国大手ミニブログサイトである新浪微博(シンランウェイボー)では、三人っ子政策に関する話題が、ホット検索トップ10のうち4つを占めた。「#三人っ子政策」は瞬く間に20億回読まれ、ホット検索のトップに立った。「#三人っ子政策の開放についてどう思うか」は2.6億回でホット検索の4位に入った。ネットユーザーは一斉に「3人の子供を持つことはお金持ちの遊びで、私たちにはその余裕がない 」との見解を示した。
中共公式メディアの新華社ウェブサイトにある同政策告知欄の下に、約1時間で26万件のコメントが集まった。ネットユーザーはほぼ異口同音に、「産むか産まないかの問題ではなく、高騰する不動産価格や教育資源の不足などの問題が立ちはだかっている」と述べた。また、「福祉が整っておらず、優遇政策もないまま、産むのは愚かだ」というネットユーザーの声も多く見られた。 新華社のコメント欄は、批判の声に埋め尽くされた。
(翻訳・徳永木里子)