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 世界の多くの国でワクチンが不足している中、ワクチンの密輸や偽ワクチンを製造する問題が表面化するケースが急増している。これを受けて、国際刑事警察機構(インターポール、ICPO)や世界保健機関(WHO)が警告を出した。

 インターポールは、南アフリカのヨハネスブルグ近郊の倉庫で、約2,400回分の偽ワクチンを押収した。サウス・チャイナ・モーニング・ポスト紙によると、インターポール のスティーブン・カバナ警察本部長はこのほど、新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)の流行が未だに深刻で、ワクチンも不足している状況の中で、「世界中の犯罪グループが、人々の死に対する恐怖を利用して大儲けしようとしている」と述べた。

 WHOは今年3月、偽ワクチンや盗難されたワクチンがインターネットのブラックマーケットに出回っていることを指摘すると共に、偽ワクチンは「世界的公衆衛生に対しても深刻な危機をもたらす」と警告した。

 メキシコでは4月に、約80人が1人当たり1000ドルの偽ワクチンを受けた事が摘発された。ポーランドでは、COVID-19ワクチンと表記したボトルの中には、医療関係者がシワを伸ばすために使用する美容薬が入っていたという偽ワクチンの報告があった。最近では、中国でも偽ワクチンの密売ネットワークが摘発された。また、国際的な詐欺事件に関与した3,000回分以上の偽ワクチンを押収した。

(翻訳・藍彧)