2020年1月、武漢市病院の様子(イメージ:ネット写真)

 中国共産党(以下、中共)政権は11日、第7回国勢調査の結果を発表した。この結果から推算された新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)の流行による死亡者数は、非常に憂慮すべきものである。

 2019年末から2020年初めにかけて、新型コロナウイルスの流行が中国湖北省武漢市で発生し、そして全国、世界へと広がっていった。5月20日現在、中共政権が発表した公式データでは、中国での感染による死者数は4,860人となっており、世界の大多数の国に比べてかなり少ない。しかし、公式が発表した死者数と2021年の国勢調査に照らし合わせて推算した多くの人が、不合理だと感じている。

 中国の第7回国勢調査のデータによると、昨年は1,173万人が新たに増加し、現在の0〜14歳の人口は2.53億人となっている。

 中国語ウェブサイト「萬維読者網」は、ネットユーザーの分析を引用し、現在の0歳から14歳の人口から、2006年から2019年までの13年間の出生数の合計を差し引くと、2020年の出生数は約2,600万人となった。この数字から2020年の新規増加人口の1,173万人を差し引くと、昨年は合計1,427万人が死亡したと推定される。2019年の死者数998万人を差し引くと、2020年は2019年より429万人多く亡くなったことになる。

 中国の年間死者数だけを見ても、ここ30年間は年間1,000万人以下だったのが、2020年には1,427万人と急に400万人以上の死者が増えた。

 どちらの計算でも、2020年には400万人以上の死者数が急増したことになる。

 2020年に大量の死者を出したのは新型コロナウイルスの流行だけなので、2020年の新型コロナ死者数は400万人以上になり得る。

 「萬維読者網」によると、上記のデータを分析した結果、中共政権が中国でコロナによる本当の死者数を隠しているか、国勢調査データを完全に捏造したかの2つの可能性しかないという。

 注意すべきなのは、国勢調査統計の公式発表前の4月15日に、山東省や安徽省などのいくつかの省政府が、統計データの発表によって起こりうる世論の嵐に対処しておくよう呼びかけたことが、注目を集めた。

 2020年6月、米国の調査報告書によると、中共政権が公表したコロナ新規感染者数と死者数は、「通常の医学的な範疇で認められず、受け入れられない」と指摘された。同報告書は、流行時の武漢市の火葬場の運営状況や骨壷の発行数に基づき、武漢市の死者数は、当局発表の10倍以上になると推定した。

(翻訳・徳永木里子)