米元ホワイトハウス首席戦略官兼上級顧問のスティーブ・バノン氏は5日、海外華人団体であるHimalaya Hawk Squad(意訳:ヒマラヤ鷹隊)のインタビューで、1989年の「六四天安門事件」の後、中国共産党(以下、中共)が滅びるはずだったと語った。当時のジョージ・H・W・ブッシュ(ブッシュ・シニア)元大統領が阻害するような行為をしなければ、中共は文化大革命(1966年〜1976年)の間に生まれた20代の若者たちに打倒されただろう。
1989年6月、中共は天安門広場での民主化運動を弾圧した「六四天安門事件」の後、ブッシュ元大統領が、中共を制裁するよう求める世界的な圧力を受け、米中の軍事交流と武器販売を停止した。しかし、米国の「アジア協会」の中国事務サイトに掲載されているブッシュ元大統領図書館から入手した機密解除文書によると、ブッシュ元大統領が当時ホワイトハウスの国家安全保障顧問を務めた、ブレント・スコウクロフト将軍とローレンス・イーグルバーガー元国務副長官を密かに北京に派遣し、鄧小平氏をはじめとする中共の高層と会わせたことが明らかになった。
同文書によると、「六四天安門事件」から半年以内に、ブッシュ元政権は鄧氏に2度手紙を出し、北京に特使を派遣しただけでなく、米国は中国と協力して困難な時期を乗り越えることを強調したという。当時、国際社会の制裁を受けたにもかかわらず、中共は米国の実質的な支援を受けて「塩魚が寝返りを打つ」ことができ、生き延びれた。
バノン氏は、「中国国民の自由は、あらゆる問題の核心である。彼らは何千年にもわたる奴隷の足かせを打ち破っており、超近代的な殺人犯罪組織である中共があらゆる先端技術を駆使して行う圧迫を受けなくなっている。圧迫は数十年も続いており、終わらせなければならない。中国の人々はきっと自由になるだろう」と述べた。
(翻訳・徳永木里子)