中国では、「鳥からヒトへ」のH5N6亜型の鳥インフルエンザ感染が再発生。四川省巴州市(はしゅうし)巴州区保健衛生局、同区農業農村局は14日、同市に住む55歳の男性がH5N6亞型の鳥インフルエンザウイルスに感染したと発表した。この男性は6月30日に発熱の症状が出ており、4日に治療のために地元の医療機関に入院した。6日、四川省疾病管理予防センターは彼から鼻咽頭スワブの検体を検査したところ、H5N6ウイルスの陽性反応が出た。情報筋によると、彼は現在「危篤状態」にあるという。
同男性の感染が確認されたのは6日だったが、当局が対外的に発表したのは14日であった。当局は、濃厚接触者や家禽類に対し、医学的な観察をしており、検査のためのサンプルを採取したことを強調したが、男性がどのように感染したのかについては、詳細を明らかにしていなかった。また、「今回の発生は、鳥類からヒトへの偶発的な異種間感染であり、過去にH5N6のヒトからヒトへの感染例は世界で報告されておらず、大規模な感染・流行のリスクは極めて低い」と専門家の意見を引用した。
中国の一部のネットユーザーは、「報道を見る限り、政府の情報公開はタイムリーではなく遅れている。鳥類からヒトへの具体的な感染経路は?今までなかったからといって、これからもないとは限らないでしょう」と疑問を呈している。
近年、中国では鳥インフルエンザのヒト感染例が多発している。台湾の自由時報によると、中国では2014年から今まで、すでに32件のH5N6によるヒトへの感染が報告されているという。
(翻訳・徳永木里子)