香港空港 (Aimaimyi, CC BY-SA 3.0 , via Wikimedia Commons)

 香港人がBNOパスポート(注)のビザを取得する前に、英国に入国する暫定的な許可であるLOTR(Leave Outside the Rules)の取り決めは19日に期限切れとなるため、18日の香港空港は、英国に出発する香港人と見送りの人たちで賑わった。

 香港メディアの報道によると、英国は8日にガイドラインを更新し、特別入国許可としてのLOTRの取り決めは19日に期限切れとなる。20日以降、英国を訪問しようとする香港人は、まずBNOのビザを申請して承認されなければ、入国を拒否される可能性があるという。

 LOTRが失効する前日の18日、イギリス・ロンドン行きのフライトのチェックインカウンターには、間もなく出発する数百人の香港人、及び見送りする友人や親戚が並んでいた。多くの親御さんが子供を連れてスーツケースを持ち、友人や親戚との別れを惜しんでおり、お孫さんを見送るお年寄りもいた。香港を離れる多くの人は、友人や親戚と抱き合って別れを惜しみ、写真を撮っていた。見送る家族の中には、別れる悲しみで号泣する人もいた。

 勉強するためにLOTRで英国に入国する予定の張さん(女性)は、「反送中運動(2019年-2020年香港民主化デモ)以降、香港はもはや香港ではない。言論の自由などの基本的な権利も失っており、特定の派閥として見なされるのではないかと心配して、黒Tシャツ(反送中運動)や黄色の服(法輪功学習者)を着るのをやめた」と語った。

 注:BNOパスポートとは、1997年の香港の中国返還以前に生まれた香港住民が持つ海外在住英国民旅券だ。

(翻訳・徳永木里子)