米連邦議会の常設機関である米中経済・安全保障検討委員会(USCC)が4日に発表した定例報告書によると、中国高官が4つの国連機関の事務局長と1つの国際機関の総裁を務めており、国連機関総数の約3分の1を占めている。
中国共産党(以下、中共)の幹部が最高責任者を務めている国連機関は、国際電気通信連合(ITU)、世界の航空旅行や航空業を規制する国際民間航空機関(ICAO)、国連工業開発機関(UNIDO)、国連食糧農業機関(FAO)の4つである。
国連機関の最高責任者に加えて、重要な職位に就いている中共の幹部も少なくない。例えば、国連経済社会局(DESA)の事務局次長、国連開発計画(UNDP)の事務局次長、国際司法裁判所(ICJ)の副議長などが挙げられる。
また、世界の環境政策を決定する国連環境計画(UNEP)のチーフ・サイエンティストである劉健、世界知的所有権機関(WIPO)の事務局次長である王彬穎も中共の幹部である。
中共は長年にわたり、国連などの国際機関の要職を手に入れ、自らの影響力を海外に及ぼそうとし、さらに国際機関の政策を直接中国側に有利になるよう働きかけてきた。
(翻訳・徳永木里子)