ムール貝料理(Pixabay CC0 1.0)

 中国メディアによると、中国の渤海(ぼっかい)に生息するムール貝から、食品安全基準の2倍以上の「麻痺性貝毒」が検出され、特効薬がないため、重度の中毒になると死に至る可能性があると報じた。

 中国中央テレビ(CCTV)によると、河北省秦皇島市の海洋と漁業管理局はこのほど、食用ムール貝に関する警告通知を発表した。同通知によると、地元のムール貝には食品安全基準の2倍以上の麻痺性貝毒が含まれており、貝毒によるいかなる中毒も現在のところ治療法はないとのこと。

 麻痺性貝毒中毒の主な症状は、めまい、嘔吐、下痢、口や唇、指、顔、首などにピリピリとした痛みやしびれなどで、重症の場合は窒息死することもあるという。

 秦皇島市は、渤海の西側に位置する。渤海は中国北部の遼東半島と山東半島に挟まれた内陸の海域である。

 ムール貝は、中国北部の沿岸地域でよく見られる食用貝で、栄養価が高く、味が美味しく、低価格で繁殖力が強いという特徴がある。ムール貝に含まれる毒素のピークは毎年3月から6月で、その後、毒素のレベルは次第に安全基準までに下回るようになる。

(翻訳・藍彧)