フランス海軍のフリゲートであるシュルクーフ(Franck Dubey, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons)

 北京のシンクタンク「南海戦略態勢感知計画(SCSPI)」はこのほど、「4月26日の衛星雲図によると、フランス海軍の強襲揚陸艦『トネール』とフリゲート艦『シュルクーフF711』が中国領海の海面からわずか12.2海里離れた、西沙諸島の南東側に現れた」と発表した。

 フランス海軍は今年2月中旬、強襲揚陸艦「トネール」とフリゲート艦「シュルクーフF711」が「ジェンナ」演習の一環として母港のトゥーロン港を離れ、太平洋で3カ月間の任務を遂行すると発表した。演習期間中、「トネール」はベトナム、日本、シンガポール、マレーシアなどの海域を航行し、その後、両艦は7月14日にトゥーロン港に戻る予定。同演習は、フランスの「インド太平洋戦略」の一環である。

 フランスのフロランス・パルリ国防相は2月8日、フランスの軍艦が年に2回、南シナ海を巡航することを発表した。今回の南シナ海自由航行は、「国際法が唯一有効な規則である」ことを確認する目的であるとし、フランスは、オーストラリア、米国、日本などの戦略的パートナーと力を合わせて、インド太平洋地域の平和と安全を維持し、同地域の排他的経済水域におけるフランスの主権と利益を守るという。

 フランス、ドイツ、イギリスは2020年9月、国連で発表した共同声明で、中国共産党が南シナ海で主張する「歴史的権利」に反対するしている。

(翻訳・藍彧)