(イメージ / Vision Times Japan)
国連人種差別撤廃委員会は8月の会議で、新疆ウイグル自治区の収容所で100万人ものウイグル人が拘禁されていると指摘した。
また、米議会の中国問題委員会は10月10日、中国人権報告書を発表し、新疆の状況は 「第二次世界大戦以来、少数民族に対する最大の収容所であり、反人道罪に値する」と指摘している。
中国共産党政府は公式見解として、海外の人権団体や米政府から指摘された施設について説明を二転三転させてきた。最初は「存在しない」「でっち上げ」などと存在そのものを否定。次に「過激派思想を矯正する再教育施設」。この10月には、新疆の党委員会が「職業訓練センター」と法的に定め、大量拘束を正当化した。
10月26日、衆議院第一議員会館でウイグルの状況を説明するラビア・カーディル氏(撮影:廣田 寛光)
26日、「ウイグルの母」とも呼ばれるラビア・カーディル氏(71歳)は100万から200万人のウイグル人が収容されている報道について、「現実は500万から700万人が収容されており、街に残ったウイグル人は20%にも満たない」と語った。
当局は残された子供たちを集めて、新たな収容所を建設中。さらに深刻なのは、若い250万人のウイグル人が内陸部の刑務所に送られ、彼らの内臓が臓器移植に使われているという。
会場では海外在住のウイグル人らが、国内の家族が収容されている証言をする他、ラビア氏自身の子供、孫、弟、妹もすべて収容所に入れられていることが明かされた。
各国の状況報告の後、メディアに対する質疑応答が行われた。
「日本から中国への臓器移植ツーリズム、臓器狩りに対する日本の法整備について質問されたラビア氏は「この件について議会に要望を出しました。消えてしまった若いウイグル人たちが、どのように移植されたか調査してほしい」と語った。
当日の10月26日は安倍総理大臣が訪中し、習近平国家主席と会談する予定となっていた。ラビア氏は安倍首相が出発する前、ウイグル問題について言及するよう手紙を書いたという。
ショブチョード・チョムチルト氏は「モンゴル人は日本のことを太陽の国と呼んでいます。本当の意味でアジア民主の自由が、太陽の国日本から始まることを願っています。協力してくださった日本の皆様に感謝しています」と語った。
(廣田 寛光)