パラグアイは、南アメリカにおける中華民国(台湾)の唯一の外交国である。最近では、パラグアイの新型コロナウイルス(中共ウイルス、SARS-CoV-2)感染が深刻で、国内の医療システムが負荷に耐えられず、ワクチンを一刻も早く導入せざるを得ない。北京当局はこれを機に「ワクチン外交」を展開した。パラグアイの政界では、台湾はワクチンを輸出していないが、中国はワクチンを輸出している、「そろそろ台湾を放棄して中国との国交樹立を検討すべきだ」との意見も出ているという。
しかし、パラグアイのマリオ・アブド・ベニテス大統領の20日のツイートによると、すでにインドから200万本のワクチンが調達できており、22日にはインドから無償で10万本のワクチンが出荷されるとのこと。コバックス(COVID-19ワクチンへの公平なアクセスを目的としたグローバルな取り組み)」は、4月末までにさらに相当量のワクチンをパラグアイに届けると約束したという。
ベニテス大統領は「パラグアイはどこからでも喜んでワクチンを調達するが、いかなる形の恐喝も受け入れない。外交関係を前提としなければ、中国製薬会社と直接取引してもいいと考えている」と強調した。
中国の公式メディアは以前、「中国に反対する」ポーランドやチェコも北京からワクチンを購入する意向を示したと報じたが、現在では、チェコの大統領は中国製ワクチン購入を取り消しており、ポーランドも、当初予定していた中国製ワクチンの購入を明確に断念した。
(翻訳・藍彧)